にじの郷たにやま

4人部屋が居室の常識であった当事、厳しい補助基準の中で、何とか個室的なスペースを確保した個室的多床室を実現した特別養護老人ホームの先進例であるこの作品は、高齢者の終の棲家として生き生きとした生活をすごせる施設を目指している。
また、密なケアができるようにスタッフの拠点を分散するなど、現在のユニットケアにつながる考え方をもとに平面構成がなされている。
個浴やトイレの手摺等のデティールにも気を配り、生活リハビリを日常的に行えるように充分考慮された、実践的な作品である。
外周に設けられたウッドデッキや、軒の深い緩勾配の大屋根が、谷山の田園地に伸びやかなたたずまいを見せている。

建築主

社会福祉法人 鹿児島虹の福祉会

用途

特別養護老人ホーム:50名 
ディサービスセンター:25名 
ショートステイ:12名 
在宅介護支援センター

所 在 地

鹿児島県鹿児島市

竣  工

1999年9月

延床面積

2,967㎡

備考

実施設計・監理

第13回 建築士事務所協会全国大会奨励賞

構造規模

鉄筋コンクリート造
地上1階一部地上2階